「SNS Ghost-神祭-」 9月上旬 旧東京電機大学にT氏が見学に行くとしたら、私はその場に居たかった。 その場が引力になるのではなく、人そのものが引力になる事だってある。 むしろそういう事の方が多いのではないか。 メールをしたところ、私の好意はグループ内の雰囲気を悪くしているらしい。 裏を返せばそのキモいアプローチやめろというところだろうか。 彼が守ろうとしているのは「るくる」というアートパーティ。 今年は企画の段階からかなりディープに関わったのもT氏に対する尊敬の念からである。 T氏の思想は聞けば聞くほど素晴らしく面白く、琴線に触れまくった。 T氏からもっと色々吸収したいと思ったし、個人としての作品も見たかった。 これが恋なのか、崇拝なのか、判断する事ができなかった。 見学にはIさんとT氏とSくんが行った様子だった。 誰が行ったという事が後々明らかにされるようになって久しい。 具体的な案が出ていなかったし、参加自体流れそうな雰囲気がビンビンと感じ取れた。 自分はこの時期南宇都宮での展示に参加しており、魔術師のbangiさんと組んで制作している、P150 サイズ油彩「稲荷タロット０番「愚者」」を展示していた。 一緒に展示した人達は、いわゆるちょいエロカワイイ系で、自分は完全アウェイだった。 クロージングのイベントを、試しにARG情報局とTokyoArtBeatに載せてもらえないか打診した所、 ARG情報局が龍宮学校の件もあり載せてもらえることに。 『現代西洋魔術ワークショップ＆儀式「オペレッタ化学の結婚 - 薔薇と虹」: 9月16日に南宇都宮石蔵 秘宝祭のクロージングイベントの一つとして開催。本格魔術ワークショップ＆儀式とのこと。企画者 は龍宮学校の関係 者でもある松岡 友さん。体験型イベントであっても、少なくともゲームではない ので非常に悩んだのですが、非日常体験の行き着く先の一つではありますのでご紹介してみまし た。参加は自己責任でお願いします。。。』（ARG情報局より転載） 龍宮学校さまさまです。 龍宮学校というのは、「るくる」が、この夏に高知の鵜来島で行った学校ごっこの事。 その中で 解きの要素のあるARG部というものの参加者も募集しており、現地までは一人の参加者 が来島した。その背後には数人のARG、 解きクラスタがtwitter越しに待機しているという構図に なっていた。 ちなみにARGとはAltanete Reality Gameの略で、現実に上書きされたストーリーを楽しむ遊びである。 私は配役としてガワケイというキャラを演じ、シナリオの原案も書いた。 現実とかけ離れた演技はやりたくないので、現実とリンクさせたシナリオを書いてみた所、採用され 驚いた。

儀式前夜のリハーサルはテンションが一向に上がらずbangiさんとるみたんに本当に申し訳なかっ た。 テンション上げの術を取得しないとほんとつらいやばい・・・とおもいながら終電ギリで帰宅。 2012年9月16日 当日は打って変わってテンションmaxで儀式直前に狐の嫁入りは降るし、なんかずっと恍惚状態だっ た。

表イベントが完全に誘導制になっているのを尻目に、裏だというのにお客さんは満員。 ARG情報局を見て来てくれた人達も居たみたいで宣伝する事の重要性を認識。 儀式の最後に「東京リチュアル」という儀式グループを結成したという発表があり面食らう。 これからも儀式をパフォーマンスとして広げることが目的のようだ。 2012年9月17日 翌日は唯一生身で龍宮学校に参加してくれたfuen氏の発表会という名の「説明会」 何を発表するのかよく分からなかったが、自分が映った写真や動画を見る羽目になるだろうと思うと 気が重かった。 直前のMTGで龍宮学校のゲームを作っているという設定の画面をT氏が制作してきた。校歌まで8 ビットでできていてクオリティ半端無かった。 上でも書いたが、実際今回の龍宮学校では、fuen氏が一人、島に派遣され、後ろに彼を操作する数人 のプレイヤーが居たという状態であった。 それを「fuenシステム」と呼び、それを旧電気大学での展示でやったら面白いのでは、という意見が あり、それなら面白いし参加したいとこの時始めて思った。 ガワケイというポジティヴ女子は、小中学時代にトラウマを負っていない私が居たら、という「もし も設定」の上で作り上げたキャラクターだ。 その子を演じている、というよりも別世界線から召喚していると、あたかもその時だけ自分のトラウ マが無かったかのような錯覚に陥る。 それはまるで麻酔のように私を解放してくれる。 あの子であったら、どんなに良かったかと思えるのは、あの子ではないからだろう。 ジュピスカはメゾネットのオシャレ空間だった。 そこには沢山のARGファンが集まっており、中には何人か見たことがある顔もあった。「目を覚ま す」という設定があるため、巨大なハリセンが用意してある。 物理攻撃で目覚めさせるのが一番有効な方法だと思うが、それでは根本的な解決にはならないのでは ないかとも思った。冗談なのはわかっています。 準備班が、ブラックモンブランや、シロクマを用意してくれていて、冷凍庫の中はアイスでギッシリ だった。 ガワケイは鵜来島に住んでいるので、滅多な事ではアイスを食べる事が出来ない。なぜなら、島にお 店が無いからだ。 私は冷や汁を作らなくてはならず、発表はそこそこに落花生の買い出しに向かう。売ってない。柿 ピーを買う、出戻る。 LiLiCo氏と小太郎氏とリベンジの結果、落花生発見！ しかもケーキを売っている写真屋さんも発見！ レモンケーキ購入！ 楽しくお買い物をしてしまった…！ 参加者の皆様に、落花生をすり潰してもらって一鉢分冷や汁が完成した頃、ガワケイ限界に。 変身のリミットを迎える。 正体バレのリスク無視のメンバーが「すり鉢持ってきて」と、普通に電話をかけてくる。こっちは本 気でやってるのにテンション下がります。 松岡友として会場に登場した頃には参加者は半分以下に減っていた。 冷や汁は流石の美味しさ。速攻無くなった。久々にお酒も飲んでいい気分になりつつ帰宅。面白かっ たが、メインである発表会の内容は見ていなかったのでわからなかった。 発表会以降るくる関連の人からの直接連絡は特になく、他のイベントで一瞬顔を合わせる程度にとど

まる。 柏での展示でT氏と御一緒できたのは光栄だった。 るくるのグループウェア上に旧東京電機大学の展示のMTGが有るとの情報がS君により発信される。 どうやら、以前展示を見た「どくろ興業」のMTGらしい。 そこに一言「友ちゃんも来たら」という名指し。 当然、行きます。 代替不可能性を何故ここまで求めるのかよくわからないが、名指しされたら行きたくなる単純な体質 みたい。 2012年9月20日 MTG会場を勘違いして、一時間遅れで駆けつけると、「だれ、あれ…」的な冷たい目線が。 予備校時代の同級生、尾竹君と、最近別の場所で知り合っていた石塚さんがいてホッとした、が、ア ウェイなのは依然変わらず。 主催者の岡田さんと栗原さんに、どんな作品を発表したいかプレゼンをする。 この時点では、るくるの人達の参加が曖昧であったため、作品は個人名義にし、Ustカメラを付けた 私を外部の人がSNSで操作し、会場を探索する「fuenシステム」をプレゼン。 ほぼオッケーで展示に参加 できそうな雰囲気になり一安心。 でもこの時点でイマイチ「fuenシステム」に魅力が持てず(現地に来たいと思わせる何かが欠如して いる)もっといいアイデアが降りてくることを願った。 実際忙しかった。 柏での展示とどくろ興業の展示の時期が微妙に被っていた。 どちらも大きめの作品である。 搬入一週間を切る頃、突如、アイデアが降りてきた。 「SNS Ghost a.k.a 名も無き少女（神祭）」 （以後「名も無き少女」と記載。 「SNS Ghost」は、どくろ興業の赤羽君が考えた名前。 実際に作品タイトルにした。 「名も無き少女」はtwitterのフォロワー制作のARGまとめサイトのタイトル。 のちに会場で「神祭（ミサ）」という名前がついた） アイデアの源泉は、九月末にLivepaint Dojoというイベントを見たこと、ライヴペイントを見る機会が 増えていたのが原因の一つだと思われる。 「更新される部屋」というイメージが飛来、 その部屋を作り上げるは「可視化された幽霊」 幽霊の背景は のままである。 最初、他者と幽霊をつなぐのはSNSだけである。彼等が幽霊を再び見えなくするのは簡単だ。無視す ればいい。 幽霊は消えることを恐れ、部屋を更新し続ける。飽きられないように。 「突如、この世界に現れた何者かわからない存在が、この世界で必要とされる存在になる為にはどう すればいいのか」 自分の身をもって知りたかった。 作者は作品にとっての神としての立ち位置を取り、しかし、作品は神を知らない(忘却している) まだ世界にとって透明な私は、空っぽの存在が何かを得る為に価値を作り出す様をやりたかった。 テントやキャンバスを発注。搬入までにはなんとか間に合いそうだ。

搬入が不安だったので知人に声をかけるもふられる。 独りで搬入を完璧にやる自分に酔うという自己充足も楽しませたいが為、断ったのかもしれない。 有り難いがやはり大変だ。時間がかかってしまう。 私が参加する展示の大枠の名前は「Trance Arts Tokyo」 旧東京電機大学11号舎の17階フロアを使って開催されてる。 期間は2012/10/21-11/25と、一ヶ月強。 どくろ興業は５階フロアにある。 5階のエレベータが開くと、既にアングラな雰囲気が漂っていた。 私は参加が最後に決まった人間で、展示場所も特に決定していない、いわゆる部外者的立ち位置。 アート界隈でまだ知名度の無い私は「どくろ興業」での存在意義も白紙の状態。 展示の作品内容、展示期間中の立ち振る舞い等で、必要か不要か、ふるいにかけられる、未分化の状 態。 どちらに転ぼうとも、やりきるしかない。 2012年10月20日 自分込みの劇場型インスタレーション作品の発表は初めてだ。 一週間使って展示準備ができるのは有り難かった。 なんとか初日までに形は組み上がった。あとはtwitter のアカウントを作り、興味を持ってくれそうな 人をフォローする。 反応が早い。さすが

解きクラスタの方々。

しかも読みが深くて、会話が非常に面白い。 全く素性の知らない相手と会話をするのを楽しんでいるようだ。 私には理解できない感覚。素性の知らない相手と、わざわざ関わりたいなどと思わない。 よっぽど相手が魅力的でない限りは。 自分の時間が一番大事だと思ってしまう自分にとって、

解きクラスタは未知の存在だ。

twitterで呟き始め初日にフォロワーが50人に達した。 クラスタの中で名の通ったakky氏が、内容について呟いてくれたのが初期フォロワー獲得に繋がっ た様子。 彼らとの会話は途切れる事無く続く。 本アカウントの無視されっぷりが悲しくなってくる。 まぁあっちは呟きだから仕方がないのだが。 とはいえ何か反応欲しい。 関係性にしがらみが無い者とのコミュニケーションは、良い関係を維持する必要はなく、しがらみの なさゆえ、どんな言葉でもぶつけられる、言葉を発する方の本質が観察できるシステムだ。 色々な角度から言葉のキャッチボールが行われ、各々のキャラクターが際立ってくる。 しかし、思ったよりもみんな常識的で、焚きつけるような発言をしてくれる人は少ない。そういう面 白いやり取りが白熱する事で時空の裂け目ができるのを期待していたのだが…。 常識の外からの来訪者である事をもっとわかりやすくアピった方が良かったのだろうか。自分の魅力 不足なんだろう。悔しすぎる、現実と、向きあいます。 後日確認した処 によると、初日に別のアカウントで誤爆ツイートをしてしまった事により、fuen氏に は正体がばれてしまっていたらしい。 fuen氏は「名も無き少女」の正体は私かIさんだと思っていたと聞いて、勘違いされているなと思 い、簡単な暗示を使って目を覚まして貰った。 fuen氏はその後もARG情報局に「名も無き少女」の紹介記事を書いてくれたり、裏で沢山動いてくれ

たそうで、とても有り難かった。 暫くして場所を開示する導入が必要となる。 「名も無き少女」が神様を忘れてしまっているのは、日本の10月の暦「神無月」にかこつけていた。 （神無月は、全国の神様が「縁結び」について会議するため出雲に集まる月であり、出雲だけ「神在 月」となる。） 「名も無き少女」の「神」としての私は、11月に入ったと同時に彼女の前に現れよう。 11/1の前日10/31は丁度「ハロウィン」である。 1年のこの時期には、この世と霊界との間に目に見えない「門」が開き、この両方の世界の間で自由 に行き来が可能となると信じられていたからである。（Wikipediaより） 2012年11月1日 「名も無き少女」の「神」は「ガワケイ」のアカウントを消すことにより顕現した。 彼女は能動的ポジティブ局面。 「名も無き少女」はその裏面。消滅し続ける受動的ネガティヴ局面。 「名も無き少女」と向き会うためには、ガワケイを体に取り込んでいる必要があった。 これは演劇ではない。 自分の中に潜んでいる存在をアウトプッ トすることしかできない。 「名も無き少女」は私の陰の部分の集大成、「メンヘラビッチ」だ。 無知、必要とされたいけどやっぱり私なんて…。私の替わりなんていくらでもいる…。可哀想な 私…。本当は、かまって欲しい…。この世界から消えてしまえたら…。 とか痛すぎることをガチで思っている部分を取り出して擬人化する。 私の内部にある時点ではネガティブ存在であるが、それだけとして機能する為には、 「透明になりたくない」という存在する意志が必要となる。 「あなたは、そこに居ますか？」という問いに答えてしまったが為に顕在してしまった者達のよう に。 可哀想キャラに同情を寄せる人、共感してフォローしてくる人はきっと居る。 消え入りそうな存在への意志とい う脆い鎖で彼女をこの世界につなぎ留め、私は残酷な神として、 彼女を肥え太らせ、食べごろになったら頂こうと思った。 彼女を太らせるのは他者の好奇心。 「名も無き少女」は自分の創造主を拒否し、否定し、理想を追い求める。 他者の神を部屋に召喚し、知らず知らずのうちに伏魔殿を完成させてゆく。 それが神の意志と知る由も無く。 「名も無き少女」は居場所を開示した。 フォロワーの人々が彼女に会いに訪れる。 共通の話題は「神様」「名前」「このこわい場所」の三点に尽きる。 それでも、人と会うのが楽しかった。 どくろのメンバーには同い年が四人も居て、尾竹君と赤羽君とは期間中いろいろ話せた。 同い年なので気兼ねないし、平気で酷い事も言ってくるから、こっちも同じように適当な感じで 交 流できた。 こういう感覚は学生以来で新鮮だった。 学生時代も男子との交流は殆どなかったし、交流したかったので充填された感があった。 放課後に男女混合でサイゼリヤとか行きたかったんだ・・！

2012年11月17日 そして「どくろ興業」の展示が始まって半月後のある日、その日も人体実験をするとの事だった。 今回は特殊な部位の型を取るらしい。 その部位は伸縮可能な部位であり、その部位で伸縮自在な如意棒という

を作る事ができる位の強度

があるようだ。 被験者は膨張状態でなければ型を取ることはお断り、と拒否しているので、その状態にできる技術者 を捜した結果、私に白羽の矢が立った様子。 被験者を尾竹氏と赤羽氏が部屋まで連れてきて、「如何にして膨張状態引き上げ、それを維持させる か」を打ち合わせる。 ショーとして客を入れるため被験者にはかなりの緊張状態が予想される。膨張の為には部位の血流量 が上昇する必要があるが、緊張がそれを妨げる可能性もあり、高度な技術が求められる。 今までこの技術をパフォーマンスとして披露した事はなかったので、これは完全なる試練であった。 被験者に部位の血流量上昇のきっかけになる上体のセンサー位置をヒアリングし、いざ、本番。 ＜人体実験＞ 本日は18歳以下の観覧は禁止された。 ノストラダムスに扮した尾竹氏が、台に乗せられた被験者に掛けられた布を取る。 状態を確認、型取りの為に必要な計測などを行い、とうとう私の出番となる。 1:緊張の緩和 目隠しをする事で、視覚からの緊張を取り除くとともに、視覚以外の感覚の増幅を図る。 まずは頸部に刺激を与え、緊張をほぐし、集中の焦点をまわりではなく、自己の身体に移動 するよう誘導する。 2:味覚へのアプローチ 甘味は緊張を和らげる効果がある。 口内に直前にある程度まで溶かした

を用意。溶かしておくのは

なるべく早く伝わるようにする。 温度が下がらないよう直接口内へ投入する。その際

の温度を体温に上げておき、味が

による味覚を脳に伝える部位(舌)同士を直接接

続する事により、味覚と触覚を伝達すると同時に血流量の増加も助ける。 3:触覚 胴部に左右の対をなしている小さな突起状の器官への刺激は、部位の血流量増加に一番効果的である （個人差あり。今回の被験者には事前確認済み） 刺激のレベルを徐々に上げて行くことがポイント。慌てずゆっくりと操作する。 接触中、湿度が必要になるため、舌の活躍も重要とされる。 １、2、３をバランスよく組み合わせ、部位に血液を集中させ膨張させる。 結果、人体実験は成功。型も綺麗に取れ、助手としての勤めを全う出来た。 妙な充足感を覚えた。 反射が好きだ。 それはダイレクトに本能と接続されている。 余計なものを介在せぬ生の反応！ それを発動させる技術を使うのは、なんと楽しいことか。 メンヘラビッチ野郎は言われればやるので呆れる。 それでいて貞操は守り抜くような、おそろしい子…。

背徳感と高揚感の狭間に漂う我が心。 「名も無き少女」は興味を持ってくれた人を部屋に招き入れる。 ベッドに座って会話する。 男性と二人っきりでこの状況、時たま変な気分になる。 どくろのメンバーからはキャバクラっぽいと茶化された。 確かにお酒は無いけれど、この感じはお店っぽい。 そういえば、大人のごっこ遊びって風俗位にしか残ってないな…という事に気がつく。 もっと日常で、ごっこ遊び出来たら楽しいんじゃないかな…。 ギリギリの、ごっこ遊びがしたい。

そして「名も無き少女」に異変が起きた。 いつも通り、部屋に来てくれた人と会話している筈だった。 何か、おかしい。 ソワソワしてしまう。 きっと、部屋のキャバクラ効果のせいだ…と、思い、没入を回避しようとした。 が、既に手遅れだった。 素に戻って日常生活をしている間も、イメージが浮かんでくる。 困った…非常に困る。 この胸元にこみ上げる苦しさを伴う感情は、紛れもなく、アレだ…。 自分はそんな事に気を取られている暇は無いというのに。 色々なことが手に付かなくなる、おそろしい病にかかってしまった。 twitterでストーカーしている時間があったら制作に費やしたい。 頭の中で、反射を試す妄想をむやみに再生してしまう。 しかし、同じ過ちを繰り返してはならない。 以前は突っ走り過ぎて玉砕同然の状態になったが、今回は自分で進めるのをなるべく辞めてみよう。 縁の導くままに。 2012年11月23日 皮肉なことに、その感情が「名も無き少女」の栄養となってしまった。 それは何よりも栄養素の高い完全食品の様だった。 彼女を食べた今、私は同じ病を患っている。 「名も無き少女」を取り込み、病に冒された「神」はエロいナースの格好をしてお医者さんごっこを したり、やりたい放題の二日を地上で過ごされた。 どくろ興業メンバーには「好きな事やり過ぎだよw」と言われつつ、その言葉から発せられる触感か ら、あ、ここに居ても良いのか・・と思えるようになってきた。 最終日は三日後に復活したあの人オマージュで、「名も無き少女」を復活させ、パフォーマンス「ミ サごっこ」を行い、「神」として帰還し「祭」の終わりを告げた。 2012年11月25日、「名も無き少女」はエデンに帰還し、神は人に回帰した。 「名も無き少女」は「記事」として記録されなければ、今年限りで彼女は消化され、人々の記憶から も、この世界線からも消滅することだろう。 #記事を書くのです。

2012/12/25 松岡友